小休止

 やっぱり一日書かないと、なにか心棒を外されたような、変に落ち着かない感じがします。いえ体調をくずしていたわけではありません。ちょっといつもとは違った時間の過ごし方をしていました。たとえば今日の午後はNHK「こころの時代」という番組で、在日作家・評論家・徐京植(ソ・キョンシク)氏が私との番組内対談を望まれているというので、もちろん願ってもないお申し出、喜んで応じての拙宅での収録がありました。午後三時から六時ちょっと前までの実に内容の濃い時間を過ごすことができました。徐氏についてはほとんど知識が無く(お兄さん二人のスパイ容疑事件のことはぼんやり知っていただけ)、そしてもちろん徐氏の方でも、朝日と東京新聞の写真入記事を通じてだけ私を知っているという、お互いほとんど予備知識や先入観無し同士の対談でしたが、玄関でお迎えした瞬間から、まるで旧知の間柄のように自然に会話が始まりました。

 時間が経つのも忘れるほど、いろんなことについてピタッと波長があった、しかも刺激的な対談になりました。いつ放送されるか分かりませんが、日時が決まったらお知らせします。もしかすると拙宅の外観から、小さな冷蔵庫に貼られた孫の愛の写真や絵入り(というか絵だけの)手紙までカメラに収めていたようなので、皆さんご自身が拙宅を訪問したような気になるかも知れません。

 もう一つは、昨日の午後、「週刊現代」の編集部から、先日の取材をもとに作成された内容原稿がメールで届きました。以前ある新聞にインタビュー記事が出たことがありましたが、そのときは、確かに私が話したことだが、しかしそういう繋げ方をされると言いたかったこととはずいぶん違ってしまうな、と感じた経験があり、実は恐る恐る原稿を見ました。しかし予想が完全に外れました。つまりこれは確かに私が言ったこと、書いたことだが、こういう風に繋いでいただくともっと真意が伝わるな、という具合にまとめられていたのです。

 ともかく「週刊現代」は来週月曜発売でーす。お目に留まったら読んでください。
そんなこんなで、この二日間、まるでブログを書いたような気持ちになってしまったのです。たぶん明日からまた通常通り開店します。

 それから明日の「東京新聞」朝刊に、佐藤直子記者が書いた例のチャリティー・コンサートの紹介記事が出ます。私の弟分の菅さんと、ヴィオラの川口さんの写真も出ているので、これもお目に留まったらぜひ読んでください。ではまた。皆さんお元気で!

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佐々木 孝

佐々木 孝 について

佐々木孝(ささき・たかし) 1939年北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。1962年同学科卒業。5年間の修練生活の後、1967年イエズス会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授、1982年教授となる。1984年常葉学園大学でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、東京外国語大学、駒沢大学、法政大学、早稲田大学などでも非常勤講師を務める。2002年定年を前に退職、病身の妻を伴い父祖の地・福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり「モノディアロゴス(Monodiálogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」の名を冠したブログを死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。2018年12月20日、小細胞肺がんのため宮城県立がんセンターにて死去(享年79)。洗礼名フランシスコ。
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1 Response to 小休止

  1. 松下 伸 のコメント:

    3月22日以来、沢山教えて頂きました。
    先生のホームグラウンド、イベリア半島の歴史と文化、
    こんなにも、深く日本の歴史に関わるものか!と。
    ただの情報・知識が、つぎつぎに、生きた人間像に換わりました・・
    ザビエル、アルメイダ、フェレイロ・・昨日はペテロ・岐部。
    日本の歴史を原(たずね)るとき、
    或る大きな情念が、巧妙に隠されていると、近年つよく思ってました。
    「故郷喪失」。ディアスポラたちの歴史。
    徐さんには、「ディアスポラ紀行」の著作があるのですね・・
    震災・原発事故と、どう関わるのか・・サッパリ分かりません。
    正直なところ、悩乱状態。収束の見通しありません。
    でも、徐さんの本、早速読みます。
                              塵(乱)
    追伸
    澤井さん。いつものように、お話ししてきてください。
    ファン、多いですから。

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