湯沸かし器ぶっこわれる

 助けてくださーい!瞬間湯沸かし器がとうとうぶっこわれたよーっ!

 今日の午後二時半ごろ、郵便局前のポストに、北海道は恵庭市に住む従兄宛てのレターパックを投函した。先日のことがあった後なので、とうぶんレターパックは使う気がしなかったのだが、どうしてもその必要が生じたのだ。ともかく、どうかまた不愉快な目に会いませんように、と祈るような気持ちで投函した。
 
 先日、日本郵便の郵便課長に、謝ってもらっても意味がない、あなた方はプロなのだから、レターパックのシステムを再点検して、今後このようなことが起こらないように注意してもらいたい、と念を押して帰ってきたのに、二日と経たないのに、またもや同じへまをやらかしていた。つまりつい気になってネットを覗いたところ、七時過ぎになってもまだ引き受け記録が出ていないのである。
 
 見た以上は見過ごせない。重い、いやーな感じで電話で問い合わせる。するとあっかるーい声の女の子が出てきて、すぐ調べて折り返しお電話しますのでパックの番号とお客様の連絡先を教えてください、と例の調子。このあいだは何時間も返事が返ってこなかった、今晩はすぐ返事をよこしなさい、と沸点近くまで上がってくるのを辛うじて留めて受話器を置く。20分経つ。まーた同じ間違いを繰り返している。 
 
 タイム・オーバー。で、電話すると、とんでもない返事が返ってくる。あのー、確かにお引き受けしましたが、手動の記録装置からネットに反映するまで少々時間がかかりますので…えっーウッソでしょう! 最初の記録をどこか遠方の装置まで狼煙を上げて連絡しても二時間半なんてかかりませんよ。いいかげんなデタラメよくもぬけぬけと…
 
 怒ってみても何の反省もないので、それじゃー君たちの怖がることをするっきゃないかな。あのね、あなた方と話してもなんの意味もないのはよーく分かった。明日にでも鍋倉真一・日本郵便社長に直接抗議の手紙を出すよ。
 
 すると側に控えていたらしい上司があわてて電話口に出てくる。それからのやりとり、というよりこちらからの怒涛のような怒りの言葉は、教育上差しさわりがあるので、ここではカット。ともかくこちらの話が終わると、相手方は恐る恐る当方の住所を聞く。なに、謝罪に来るの、それはやめてよー迷惑だよ。それより、レターパックのシステムをどう修正したか、その報告をきっちりしてください、で電話を切った。
 
 彼にも言ったが、ほんと信じられない、どういう神経をしているのだろう。いいかげんな口先だけの謝罪とデタラメな言い訳。このあいだも、出発点で記録漏れしても、二箇所くらい途中ポイントで通過記録が出るんでしょ、と言ったら、イケシャーシャーと、いえ速達と同じで途中では記録されません、などと言いやがった。ウソつけよー、たとえばだな、稚内宛てだと途中二箇所くらいのポイントから通過記録が出ますよ。自分たちの商品のことぐらいきっちり勉強してねー。
 
 さて明日、彼らはどう出てくるのでしょ。出方次第では、本当に鍋倉さんだか釜倉さんだか分からないけど直接抗議しまっせ。あーあ、ほんとチカレた。見ろよ、湯沸かし器とうとうぶっこわれてしまったよー。

佐々木 孝 について

佐々木孝(ささき・たかし) 1939年北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。1962年同学科卒業。5年間の修練生活の後、1967年イエズス会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授、1982年教授となる。1984年常葉学園大学でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、東京外国語大学、駒沢大学、法政大学、早稲田大学などでも非常勤講師を務める。2002年定年を前に退職、病身の妻を伴い父祖の地・福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり「モノディアロゴス(Monodiálogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」の名を冠したブログを死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。2018年12月20日、宮城県立がんセンターにて死去(享年79)。
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