自己申告制

 午前中は面倒な手続きその他で時間がつぶれた。といってつぶす時間はたっぷりあるから、それについて文句を言うつもりは無いけれど。先ずは市役所へ。先日、妻宛に一五年度分の国民年金の掛け金を支払うようにとの知らせがきたが、現在手続き中の私学共済年金との関係を聞くためだ。分かったのは、妻が六〇歳前に勤めを辞めたので、六〇歳誕生日までの国民年金の掛け金を払わなければ、年金そのものが出なくなるということである。
それならもちろん払わなきゃ、と帰り道、J銀行に寄り、十五万ほど支払う。その際女子行員から、ほとんど預金が動いていないが、運用してみては、と勧められた。なるほど妻の預金、二年間据え置いたままだったのが、四回の利息を合計してもたったの二百八十円ばかり。一昔前だったら五、六万円にはなっていたのでは。

 貸し金庫として銀行を利用するとでも思わなかったら馬鹿馬鹿しいにもほどがある。それで外貨預金なるものの説明を受けて、今度募集の折には応募でもしようかな、と思いながら帰ってきたのだが、でもドルの浮き沈みに一喜一憂するなんて(別に一喜一憂しなくてもいいんだが)、もっと腹立たしいことだ、と思えてきて、次回電話でお誘いがあっても丁重に断ることにした。

それにしても、年金をもらうのは原則的には自己申告制らしく、こちらがうっかりしていようものなら、だれかが注意してくれるでもなく(事実、老齢年金は六十五歳になった時点で自分から申告してください、と言われた)、これからの年寄りはうっかりボケてもいられない。

死ぬまでの生活について碌な説明も受けずに狼狽し不安に思っているたくさんの老人たちのことを考えると、福祉国家などとは名ばかりの冷たい社会の現実が胸に迫ってきた。

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