内なる変革を!


 この間、たまたま見ていたテレビで、福島県の内堀知事が、今年の施政方針としてイノベーション、レノベーション、コラボレーションの三つの「ション」を掲げた。刷新、復興、協力の意味らしい。でもなんで英語なんだよ。美しい海岸線の浜通りをバレー(谷間)でもないのに、シリコン・バレー並みのロボット・バレーにしたいっちゅうお前さんのことだから、もうすでにお前さんの頭はアメリカ産ロボットの頭に挿げ替えられているのかも。わが懐かしの静岡弁でこういうのを「ションない話」というだでよ。

 今もっとも必要なのは、もう一つの「ション」、つまりそうしたろくでもないことを考えつくお前さんの頭のレボルーション。そう、政治的な意味とは違うレボルーション、つまり変革さーね。

 ついでに言えば、今度の日曜は、ここ南相馬の市長選挙らしい。現職市長ともう一人現職市議が立候補するらしい。ちょっとその主張を見たところなんともお粗末な主張。一人はロボット産業で町起こしとか。ザケンジャナイッ! 投票所に行く気にもならねえ。これまで意識的に、つまり一つの意思表示として棄権したことは…たぶん無かったが、今回だけはその意思表示をさせてもらうぜよ。つまり棄権じゃよ。

 こうして原発被害の真因を考えることもないまま、スピード感をもって(あゝき汚ねえー言葉!)フッコウ、フッコウのお題目、アンゼン・アンシン(これまた手垢にまみれっぱなしの汚ねー言葉)の繰り言並べくさる、あゝ見てらんねー聞いてらんねえー。

 だったらお前出ろってか? 残念ながらこちとらにゃ女房の介護っちゅう尊い仕事があるうえ、もう歳でそんな体力も元気もありましぇん(気力だけはあっとー)。だったら何も言うな、ってかー? それもそうだな。もうやーめた。

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fuji-teivo について

佐々木孝(ささき・たかし)
 1939年北海道帯広市生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科、同大学文学部哲学科卒業。清泉女子大学、常葉学園大学、東京純心女子大学教授などを歴任。専門はスペイン思想・人間学。定年前に退職し、父祖の地・福島県南相馬市に転居、現在に至る。主な著書に『ドン・キホーテの哲学―ウナムーノの思想と生涯』(講談社)、『モノディアロゴス』(行路社)、『原発禍を生きる』(論創社、これは香港、韓国そしてスペインでそれぞれ翻訳出版された)、『スペイン文化入門』(彩流社)など。訳書にオルテガ『ドン・キホ-テをめぐる思索』(末来社)、同『哲学の起源』(法政大学出版局)、マダリアーガ『情熱の構造』(れんが書房新社)、ビトリア『人類共通の法を求めて』(岩波書店)ほかがある。
 なお著者はブログ「モノディアロゴス」(http://fuji-teivo.com)で発信を続けるほか、『モノディアロゴス』シリーズを初め20数冊の私家本(呑空庵刊)を作っている。

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