あゝ秋刀魚の季節よ!


 連日胸糞悪いニュースが続いていてウンザリ。それについて批判的な論説が少ないことにもガッカリ。ただ先ほど「毎日新聞」ネット版に、オリバー・ストーン映画監督の「アジアの犠牲者への慰霊も必要じゃないの」といった当然の批判があって少し胸をなでおろした。しかし従来から言ってきた安倍「パフォーマンス男」説を補強する論説がアメリカ側から出されているのをリアルに(いまはやっている大嫌いな日本語)喜んでいいものかどうか複雑な気持ちになっている。つまり日本人からではなくアメリカ人からしか発語されていない悲しい現実にフクザツな心境になっている、という意味である。ともあれ多くの米メディアが“最大の訪問理由”として挙げるのが、審議を尽くさずに可決となった「統合型リゾート(IR)整備推進法案」(カジノ法案)から国民の目を逸(そ)らすことではないか、と言っているらしい。つまりパフォーマンス説がアメリカのメディアの主流だということだ。

 そこでウサ晴らしに、聞くたびに笑っている冗談をご披露しよう。このところ時おり往時の映画音楽が我があばら家の夫婦の居間に流れていることがあるが、二曲目の「旅情」のテーマ音楽、つまりあのイタリアの伊達男ロッサノ・ブラッツィの甘い歌声が「サマータイム」の箇所に来ると笑ってしまうのだ。英語の発音に関して他人を笑うことなぞできないが、彼のイタリア式英語はどう聞いても「サンマ・タイム」にしか聞こえない。その度にベニスの船着き場で秋刀魚を売ってる彼の姿を連想してつい笑ってしまうのだ。
 胸糞悪い、しかも質の悪い政治パフォーマンスを吹き飛ばしてくれるだけの効果はある。あゝ我が思い出の秋刀魚の季節(サンマ・タイム)よ ♪♬♫♪

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fuji-teivo について

佐々木孝(ささき・たかし)  1939年北海道帯広市生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科、同大学文学部哲学科卒業。清泉女子大学、常葉学園大学、東京純心女子大学教授などを歴任。専門はスペイン思想・人間学。定年前に退職し、父祖の地・福島県南相馬市に転居、現在に至る。主な著書に『ドン・キホーテの哲学―ウナムーノの思想と生涯』(講談社)、『モノディアロゴス』(行路社)、『原発禍を生きる』(論創社、これは香港、韓国そしてスペインでそれぞれ翻訳出版された)、『スペイン文化入門』(彩流社)など。訳書にオルテガ『ドン・キホ-テをめぐる思索』(末来社)、同『哲学の起源』(法政大学出版局)、マダリアーガ『情熱の構造』(れんが書房新社)、ビトリア『人類共通の法を求めて』(岩波書店)ほかがある。  なお著者はブログ「モノディアロゴス」(http://fuji-teivo.com)で発信を続けるほか、『モノディアロゴス』シリーズを初め20数冊の私家本(呑空庵刊)を作っている。
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あゝ秋刀魚の季節よ! への2件のフィードバック

  1. 澤井禮道(哲郎) のコメント:

    明けましておめでとうございます。
    南相馬大学総長、佐々木孝先生。美子奥様。ご子息ご一家。そして、「モノディアロゴス」学部在学の皆様方に、謹んで2017年のご挨拶を申し上げます。ドウゾ又今年も、宜しくお願い致します。
    「サンマの季節」を、嬉しく拝見しています。愚老は、理由あって昭和30年代までの映画しか見ていませが、その中でも「旅情」は、懐かしく想い出しています。このコメント中も、ユゥーチューブで「サンマ・タイム」を聴いています。愚老の人生をお飾りくださった、「モノディアロゴス」学部の発展と、学部在学の皆様方のご健康を、何時も願って祈っています。又時々通学させて頂きます。ドウゾこれからも、宜しくお願い致します。

  2. fuji-teivo fuji-teivo のコメント:

    澤井哲郎さん、新年のご挨拶ありがとうございます。
    澤井兄のブログ(http://sawai-3599.jugem.jp/?day=20161017)を南相馬大学の別館、分校といえば失礼に当たりますか。常々広くマスコミに目配り怠りなく鋭い批判をされていますから、南相馬大学マスコミ研究学部とでも呼ばせていただきましょうか。そのうち許しを得て、学部入り口を義彦君に設置してもらいましょうか。
     ともあれ、遅ればせながら、新春のお祝いを申し上げます。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。

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